毎年NBAドラフトが開催されますが、ネブラスカ大学に留学中の富永啓生選手は日本人にとってワタナビーやルイに続くNBA選手として期待されています。
富永啓生選手はNBAドラフトの候補として期待される逸材です。
今後NBAドラフトで指名されないということがあるのでしょうか?
ということで、今回は富永啓生選手がNBAドラフトで指名されてない理由は何があるのかについて詳しくまとめてみました!
富永啓生選手がドラフトされる可能性のあるチームを客観的に予想しています。気になる方は次のリンクをどうぞ!
目次
富永啓生はNBAドラフトで指名されない理由は何かあるのか?
富永啓生選手がNBAドラフトに指名されない理由はいくつか考えられます。
富永啓生選手自身のスキルやプレー。また、NBAというアメリカンバスケットボールのプレースタイルの歴史の変遷(へんせん)等々。
他にも色々あると思いますが、こういうことが現段階では考えられます。
では一体、富永啓生選手に何に問題があるのか?どういうことが理由でNBAドラフトで指名されないのか?
現代のNBAでは、選手としてどういうことが求められているのか?などについて詳しく見てみましょう!
理由1:身体的部分がNBAで通用しない可能性
今夜の #newszero は#バスケ #日本代表 デビューを飾った #富永啓生 選手を #弘 アナが直撃🎤
— news zero (@ntvnewszero) July 29, 2022
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富永啓生がNBAドラフトで指名されない理由の1つ目。身体的格差。
富永啓生選手のプロフィールを一旦確認してみましょう。
身長:188cm 体重:67kg→ 80kgまでUP ポジション:SG
ちなみにですが、日本人選手としてNBAで活躍する渡邊選手と八村選手の身長と体重は次の通りです。
ナビ | 206cm | 98kg | ポジション:PF、SF、F、G |
塁 | 203cm | 104kg | ポジション:PF、SF、F |
2023年時点で活躍するNBA選手と比べると身体的な部分において”全てにおいて劣っている”ということがわかります。(筆者は生粋のNBA好きなので、非難はしておりませし、体格だけが全てではありません。)
日本人選手と比べてということでしたが、2022年で実際にドラフトされた選手で、富永啓生並の身長で2巡目までに指名された選手は”1名のみ”でした。(ちなみにケネディー・チャンドラーで、彼の身長は183cmで、体重は78kg、ポジションはPG)
ということで、NBAでドラフトされる選手は、”できるだけ大きい選手が選ばれやすい”ということがわかります。
ただ、この結果だけ見れば「啓生より低い人が選ばれてるじゃん?」と言われそうなので、補足しておきます。
このケネディー・チャンドラーについて簡単な略歴を載せておきます。
- ESPNによる有望高校生ランキングで全米10位にランクされた世代を代表するPG(ESPNとはアメリカのスポーツ専門チャンネルのこと)
- 全米高校No.1を決めるGEICO Nationalsで準優勝へ導く
- U19USA代表に選ばれ世界制覇
- 所属するテネシー大学でも優勝に導きMVPになる
対する富永啓生選手
桜丘高校時代に伝説の個人総得点の239点で得点王も3位
ネブラスカ大学での2023年の実績:26試合の衆生で3ポイント約40%超。キャリアハイでは30得点
チャンドラーがPGで富永選手がSGということで、ポジションも違い役割も違うので一概には比べられませんが、NBAのスカウト陣にとっては魅力的ではないと思われているのかもしれません。
また、現在のNBAでプレーしているSGの平均身長は195cmで、現役のSGではドノバンミッチェル(2023時点で25歳)とテリー・ロジアー(2023時点で28歳)セス・カリー(2023時点で32歳)が、”2022-23シーズン NBAベストシューティングガード トップ25”の中で185cmとなっています。
なので、25人の中でもわずか3人しか185cmの選手がいないということもわかります。
こういう背景も踏まえて、富永選手がNBAドラフトで指名されない理由の一つとして、身体的部分(身長)が考えられます。
さらに、身体的な部分でいうなれば体重面が一番の課題かもしれません。
この上動画の中で体を押し込まれているシーンがあります。(10分30秒付近)いとも簡単に押し込まれていたりします。NBAは屈強な肉体の持ち主の人たちばかり。引退したシャキールオニールは現役時は147kgだったりします。
富永選手の現在の体重の約2倍!
富永啓生のチームとシャックのような大型チームがいれば?ミスマッチを使ってゴリゴリに押し込みインサイドで簡単に得点を取ろうとしてくるチームが表れてくると考えられます。
こういう”身体的な差”によってNBAドラフトで指名されない可能性があります。
また、NBAで求めらている選手像も一つの要因になっているとも考えられます。
理由2:現代のNBAで求められている選手像に遠い
Nikola Jokic drops 27 PTS, pull down 12 REB and dishes 8 AST to lead the @nuggets to win No. 40 on the season 🃏 pic.twitter.com/WjVKLcqDog
— NBA (@NBA) February 14, 2023
富永啓生がNBAドラフトで指名されない理由の2つ目。現代のNBAで求められている選手像についてですが、一つ例を挙げます。
NBAのデンバーナゲッツに所属するセンター・ニコラヨキッチ。NBAファンなら知らない人はいないはず。
このニコラヨキッチという選手。センターでありながら3ポイントシュートを高確率で沈めます。2022〜2023年シーズン2月16日時点で驚異の39.1%!!ひと昔前のセンターといえば、スラムダンクの魚住や赤木のようにインサイドで体を張って、リバウンドをとって押し込むというイメージ。
ですが、このヨキッチは山王の最強メンバーの一人、河田兄のように外からもシュートを打つことができます。
また、ヨキッチは河田兄にもう一つプラスαし、アシストをすることもできるのです。2022〜2023年シーズン2月16日時点で驚異の10.1本で3位!!
というようにセンターの常識を覆したような選手なんです。
対する富永選手は?
ポジションは違えど和製カリーと呼ばれるくらいの3ポイント成功率をもっていますが、SGということを考えると、それはNBAでは普通とも考えられます。
また、富永選手はNBA歴代3ポイント成功数を樹立した(これまでは2973本)ステフィンカリーと比べられますが実はカリーさん。ドリブルスキルも脅威のレベルだったりします。
富永選手もポンプフェイクで翻弄するシーンもありますが、カリーのようにドリブルで相手を翻弄するというシーンを見た記憶があまりありません。
富永選手には相手を翻弄するようなドリブルはないかもしれませんが、驚異の3ポイントに併せてオフボール(ボールを持ってない時の動き)の動きやステップバックスリーをとことん極めていけばNBAでも必ず通用するでしょうね!
ネブラスカ大学の同僚には、このオフボールの動きについてかなり評価されています!
NBAドラフトで指名されない理由3:大学資格と年齢制限の関係
🇺🇸選手情報🇯🇵
— バスケットボールキング (@bbking_jp) April 15, 2019
八村塁、アーリーエントリーを表明…NBA入りへ大きく前進https://t.co/3UAGlvWCey
ゴンザガ大学での3シーズン目を終えた日本代表の八村塁が、NBAドラフトへのアーリーエントリーを表明しました。#NBA #NBADraft pic.twitter.com/XvFrZ481eK
富永啓生がNBAドラフトで指名されない理由3。そもそも富永選手はネブラスカ大学に在籍中。
なので、基本的には2024年まで待つということになります。
ちなみにアメリカ国籍ではない人の場合、二つのどちらかの条件が必要です。
22歳以上
NBA以外のプロチーム所属
ただし、NBAには次のようドラフトのルールがあったりします。富永選手はアーリーエントリーというNBAのドラフト制度にのっとり指名を受けることができるようになります。
エントリーとはアーリーエントリーのことで、”22歳になったらNBAにいきます!”と宣言する制度のこと
この制度を利用すれば、ドラフト対象外であっても指名される権利を得られるようになるということ。
富永選手は、2001年2月1日生まれで最近22歳になったばかりです。
なので、2022年まではNBAのドラフトを受けることができるアーリーエントリーを利用できませんでした。
しかし、2023年に誕生日を迎えたので、NBAにドラフトされたいということであれば、アーリーエントリーを表明すればドラフトで指名される可能性が出てきます。
ただ、このアーリーエントリーを使う場合に注意が必要なのです。
大学側(NCAA)はアーリーエントリーを行う選手には大学資格を失わせるという厳しい対応をとることもある
アーリーエントリーをしたら見るしかありません!NBAドラフト2024年の開催日時もまとめています→富永啓生のNBAドラフト2024はいつ?日本での中継日時や視聴方法まとめ
富永選手の最終目標はNBAではあるものの、アーリーエントリーしても指名がなければ、ただのニートになってしまうことが考えられます。(ちなみに八村選手はアーリーエントリーを使用し、ウィザーズに指名されています。)
好きな教科はないというほど、苦手な勉強をしつつもアメリカの大学に通っているので絶対卒業しておいた方が、”箔がつく”ってもんです!(笑)
なので、次のようなことが想定されます。
NBAのドラフトを普通に受ける場合だと2024年に資格が発生するので、ネブラスカ大学卒業予定時期に合わせてエントリーすると考えられます。
富永選手がこの制度を利用するのかも非常に興味深いところですね!
ここまでは富永啓生選手がNBAドラフトで指名されない理由をみてきましたが、反対に指名されていい理由もあるはずです。
富永選手がNBAドラフトで指名されていい理由:過去の日本人選手に比べても遜色ない経歴
富永啓生がNBAドラフトで指名されていい理由は過去の日本人選手に比べても遜色ない経歴の持ち主ということです。
先ほども少し富永啓生選手がアメリカで残した爪痕についてみてみましたが、アメリカのネブラスカでチームとして何か成績を残したのか?ということです。
渡邊選手と八村選手と順番に見てみましょう。
渡邊選手は2013年、尽誠学園を卒業後にセント・トーマス・モア・スクール(大学進学のための準備学校。)に通っていました。2013年シーズンでは、ナショナルプレップチャンピオンシップ準優勝に貢献し、オールファーストチームに選出されています。
そして、ジョージワシントン大学に進学後は、NBAで一番評価されているであろうキレッキレのディフェンスを披露して、2017〜2018年シーズンでは、「アトランティック10カンファレンス」の最優秀ディフェンダーの賞をとる快挙を成し遂げます。
アトランティック10カンファレンスとは、日本の野球でいう東京6大学リーグのバスケットボール版みたいなもの
八村選手が在籍していたゴンザガ大学は、2016年のWCCというアメリカ合衆国西部の大会で優勝して、NCAAという全米大学体育協会が主催する男子バスケットボール大会に進出を果たしています。(準優勝という結果つき)
また、WCCでプレーしていた八村選手は”年間最優秀選手(プレーヤー・オブ・ザ・イヤー)”に選ばれています。
After a perfect #WCChoops record, #1 @ZagMBB sweeps the #WCChoops postseason awards! pic.twitter.com/2Hdk47vU99
— WCC Network (@TheWCCNetwork) March 5, 2019
という感じで、渡邊選手と八村選手は共に大学で、”何かしらバスケットでの賞を受賞している”ということがわかります!
対して、富永啓生選手。
富永啓生選手もネブラスカ大学に進学後は、和製カリーと呼ばれるほどの3ポイントで2020-2021シーズンの成功率を48.7%ほど記録。
富永啓生選手の3ポイントがなぜこんなに入るのか?について調べあげた記事はこちらです。→富永啓生の3ポイントの成功率や成功数がヤバすぎ!和製カリーと呼ばれる理由がここにある!
また、チャールズ・セッシャー・スポーツマンシップ賞、NJCAAディビジョンIセカンドチーム・オールアメリカンを受賞しています。
なので、過去のNBA入りした日本プレーヤーと比べても遜色ないということです。
またこちらの記事では、個人スタッツから富永選手が選ばれる理由について解説しています。→富永啓生のNBA入りの可能性は?ネブラスカ大学の成績や八村塁や渡邊雄太の比較でドラフトされるしかない件
富永啓生選手がNBAドラフトで指名される日がくるのがメチャクチャ楽しみです!
富永啓生選手に関する記事は次のリンクからどうぞ!